(本文)
一一の光明、徧(あまね)く十方(じっぽう)世界を
照らして、念仏の衆生を摂取(せっしゅ)して
捨てたまわず。
(現代語訳)
それぞれの光は、あらゆる世界を照らして、
念仏を称える人々を救い取って決してお捨てになりません。
(解説)
阿弥陀さまの全身から無数の光が放たれて、
念仏を称える者を必ずや救い取ってくださるのです。
「決してお捨てにならない」というのは、
阿弥陀さまがお慈悲の手でもって、
念仏を称える者の手をしっかりと握って
離されることがないということです。
念仏を称える人は、
ただ光に照らされるだけでなく、
阿弥陀さまのお慈悲の手に我が身を委ねて
昼も夜も絶えず護っていただけるのです。
この世においては阿弥陀さまに護られ、
命尽きれば極楽浄土へと導いていただけるのです。
この一文を抜き取って、特別に
「摂益文(しょうやくもん)」といいます。
浄土宗の毎日のおつとめを
「日常勤行式(にちじょうごんぎょうしき)」といい、
この摂益文も組み込まれています。
摂益文について、以前解説していますので、
そちらもご参照ください。
摂益文(しょうやくもん)
https://hourinji.blogspot.com/2020/09/blog-post_28.html
https://hourinji.blogspot.com/2020/09/blog-post_29.html
https://hourinji.blogspot.com/2020/09/blog-post_30.html
https://hourinji.blogspot.com/2020/10/blog-post.html