2021年6月4日金曜日

仏説阿弥陀経⑦

 (原文)


その時、仏、長老舎利弗(ちょうろうしゃりほつ)に


告げたまわく。


これより西方、十万億の仏土を過ぎて世界有り。


名づけて極楽という。


その土に仏まします、阿弥陀と号したてまつる。


いま現に在(ましま)して説法したまう。






(現代語訳)


その時、釈尊は長老の舎利弗(しゃりほつ)に


このようにおっしゃいました。


「ここから西へ十万億もの仏の国を


過ぎたところに一つの世界がある。


その世界を極楽という。


その国に仏がおられて、


その名を阿弥陀とおっしゃいます。


阿弥陀仏は、今現在も極楽におられて


説法されています」






(解説)


釈尊は、たくさんおられるお弟子の中を


代表して、舎利弗尊者(しゃりほつそんじゃ)を


対話の相手として説法を始められました。


遙か西の彼方に極楽浄土という世界が実在し、


そこに阿弥陀仏という仏さまがおられ、


今現在も人々を救うために説法教化


されていることが釈尊によってここに明かされます。


阿弥陀仏は、「過去におられた仏」ではなく


今現在も極楽におられることが、わかります。