2月後半のことば
「諸行無常」理屈でしかわからない私
「諸行無常」とは、全てのものが変化し、何もかもが一定ではないという仏教の基本的な教えです。
すべてのものは変化するのですから、成長することも進歩することも、そして良き人と出会うことも諸行無常だからこそ起こることなのです。
しかしながら変化というものは、自分に都合のよいことにだけ当てはまるのではありません。
突然大切な人が亡くなったり、自分自身が病気になったり、築き上げたものが一瞬で崩れ去ることをも含みます。
このような厳しい現実が我が身に降りかかった時に、「諸行無常だから受け入れよう」と思うことが果たしてできるでしょうか。
多くの人はそんな時、のたうち回って苦しむのではないでしょうか。
「すべては変化する」という、こんなにわかりやすい教えすら、本当の意味ではわかり得ない者を「凡夫」と呼びます。
阿弥陀仏はそのような凡夫をこそ救い取ってくださいます。
ただ「我が名を呼べば救うぞ」と。
常に変化するこの世を「南無阿弥陀仏」と念仏を称えて生ききろうではありませんか。