2026年2月14日土曜日

2月後半のことば「想像力の使い方次第で、人は不安にもなり、希望を持てる」

 2月後半のことば

「想像力の使い方次第で、人は不安にもなり、希望を持てる」

                    

 想像力というものは、時に人を底なしの不安へと突き落とし、時に確かな希望を与える力を持っています。

 もし「死んだらすべてが終わりだ」という断崖絶壁にのみ意識を向けてしまえば、老いや病は、ただ幸福を奪い去るだけの残酷な足音に聞こえるでしょう。先々を案じるほどに心は萎え、今を生きる意味さえも見失いかねません。

 しかし、浄土宗が示す「極楽浄土」は、この想像力のベクトルを鮮やかに転換させます。そこは、この世を覆う苦しみや痛み、絶えぬ悩みから解き放たれ、ただ清らかな安らぎだけを享受できる世界です。差別や暴力に怯えることもなく、煩わしい人間関係に心を削られることもありません。そして何より、先に送り出した大切な人々との再会がかなう「楽土」なのです。

 こうした光り輝く世界を想い描くことができたなら、今の景色は一変します。老いも病も、決して虚無へ向かう衰退ではなく、希望の岸辺へ至るための大切な道程となるのです。

 日々、南無阿弥陀仏と口にすること。それは、私たちの想像力を不安の闇から救いの光へと繋ぎ止める、ただ一つの方法です。どうせ使うなら、この豊かな能力を、明日をしっかりと踏みしめて生きる力のために使いたいものです。