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2026年8月31日月曜日

9月前半のことば「こけたら立ちなはれ 立ったら歩きなはれ」松下幸之助

9月前半のことば

「こけたら立ちなはれ 立ったら歩きなはれ」

                              松下幸之助

 「経営の神様」と呼ばれ、一代でパナソニックを築き上げた松下幸之助氏の、率直で温かい言葉です。

 私たちは日々を生きる中で、時としてつまずくことがあります。仕事でのミス、家族との意見のすれ違い、突然の病。こうした思い通りにならない出来事は、誰にでも訪れるものです。

 仏教では、物事は直接の原因だけでなく、周囲のさまざまな条件が影響し合って起きると考えます。この外からの作用を「縁」と呼びます。つまり、あなたがこけたのは、決して努力不足だけが理由ではありません。いくつもの縁が重なった結果なのです。ですから、どうか自分ばかりを責めないでください。

 しかし、座り込んだままでは目の前の景色は変わりません。

 大切なのは、次にどのような行動を起こすかです。仏教では人間の行いを「業(ごう)」と呼びますが、私たちは常に、いま置かれた縁の中で「自分がどう動くか」を問われています。

 まずはご自身のペースで、ゆっくりと立ち上がってみてください。そして、前を向いて一歩を踏み出す。転んで痛みを知った経験自体が新しい縁となり、これからのあなたの歩みを、きっと力強く支えてくれることでしょう。 

2026年8月14日金曜日

8月後半のことば 「他人を尊重することが自分を尊重する一歩 」

 8月後半のことば

「他人を尊重することが自分を尊重する一歩 」

 私たちはつい、自分や家族、会社など「身近な集団」の利益ばかりを優先してしまいます。「自分たちさえ損をしなければいい」という考えは、知らず知らずのうちに他者への関心を奪ってしまいます。

 仏教では、こうした自己中心的な心の働きを「煩悩」と呼びます。実は、「自分だけは得をしたい」と願う心こそが、あなたを苦しめる真の原因なのです。意見を押し通して衝突する。利益を優先して孤立する。これらはすべて、自分を優先した結果にほかなりません。

 人は放っておけば、どこまでも自分の得になるように動く生き物です。だからこそ、意識して「他者」へ心を向け、大切に扱う必要があります。

 相手の立場に立って話を聴く。電車で席を譲る。こうした小さな思いやりが、あなたを煩悩の呪縛から解き放ちます。誰かを尊重し喜ばせる行いは、巡り巡って、あなた自身の心を守り、穏やかな安らぎをもたらしてくれるのです。

ただし、実践を重ねるほど、他人を尊重することの難しさに直面するでしょう。「いかに自分は自己中心的なのか」と、鏡を見るように己の姿を省みること。その自覚こそが、心を調えるための尊い第一歩となります。