お経やご法語、お名号の書写をお勧めしています。
浄土宗の教えは極楽浄土への往生を願って
「なむあみだぶつ」と称えるにつきます。
その「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」の六文字を
「お名号」といいます。
「阿弥陀仏」という仏さまのお名前だからそう呼ぶのです。
法輪寺にて習字のご指導をお願いしております、
京都伏見光照寺ご住職、池上良賢上人にお手本を書いていただきました。
お名号の字体を変えて、四種書いてくださっています。
①一番右のお名号「先に極楽浄土へ往生された大切な人のために」
両脇には善導大師(ぜんどうだいし)
『往生礼讃』(おうじょうらいさん)のお言葉
「弥陀世尊(みだせそん)、
本(もと)深重(じんじゅう)の誓願(せいがん)を発(おこ)して、
光明名号(こうみょうみょうごう)をもって
十方(じっぽう)を摂化(せっけ)したまう」から
「光明名号(號) 摂化十方」(こうみょうみょうごう せっけじっぽう)
と書かれています。
「阿弥陀仏の救いの光はあらゆるところに届いています」という意味です。
お名号の下に書かれています
「来迎引接(らいこういんじょう)摂取(せっしゅ)哀愍護念(あいみんごねん)」
という文言は
「阿弥陀さま、どうかお救いとりください、お護りください」
という意味です。
「願往生」とは「極楽浄土へ往生したいと願う」ということ。
この「願往生」の下に、大切な方のお戒名(法名、あるいは俗名でも結構です)
を書いてください。
そして「願主(がんしゅ)」の下にあなたのお名前を書きましょう。
②右から二番目のお名号「先に極楽浄土へ往生された大切な人のために」
①と同じです。
池上上人が字体を変えてくださっています。
行書・楷書どちらでもお好きな字体でお書きください。
③右から三番目のお名号「自分自身を励まして」
お名号の両脇の「光明徧照(こうみょうへんじょう)
十方世界(じっぽうせかい)念仏衆生(ねんぶつしゅじょう)
摂取不捨(せっしゅふしゃ)」というお言葉は、
浄土三部経のうち「観無量寿経」の中阿弥陀仏の特徴が説かれている
「真身観文」の一節です。
「阿弥陀仏の救いの光はあらゆるところを照らしてくださり、
念仏称える人々を必ずすくい取ってくださいます」という意味です。
お名号の下には「生死事大(じょうじじだい)無常迅速(むじょうじんそく)
各宜醒覚(おのおのよろしくせいかくすべし)
慎勿放逸(つつしんでほういつなることなかれ)」と記されています。
この文言は「生死は一大事であり時は移り変わりすぐに過ぎ去っていく。
各人はこのことに目覚めて、無駄に過ごしてはならない」
という厳しい内容です。
ついつい惰性で過ごしてしまいますが、
今この時を大切にして、日々お念仏を称え、
いつ何時この命が尽きようとも、西方極楽浄土へ
迎え取っていただけるのだと信じて過ごしましょう。
自分自身に言い聞かせるようにして書きましょう。
「願主(がんしゅ)」の下にはあなたのお名前をお書きください。
④一番左のお名号「みんなが悦ぶことを願って」
お名号の両脇には「無量寿経」の中、
阿弥陀仏が仏になられる前に誓われた「四誓偈」の一節、
「神力演大光(じんりきえんだいこう)普照無際土(ふしょうむさいど)
消除三垢冥(しょうじょさんくみょう)廣済衆厄難(こうさいしゅうやくなん)」
と書かれています。
「仏は大いなる力をもって救いの光を放ち、
すべての世界を照らして煩悩の闇をやぶり、
多くの災厄にあうものを救いとってくださいます」という意味です。
お名号の下には
「一切災障(いっさいざいしょう)自然消散(じねんしょうさん)
所願如意(しょがんにょい)皆得吉祥(かいとくきっしょう)」
と記されています。
この文言は「あらゆる厄災が自ずと消え去り、
願いが成就して皆が悦びを得ることができますように」
という願いがこもっています。
みんな幸せを願って生きているのに、
人生においては思わぬ厄難に遭ってしまうことも多くあります。
「どうか世界中のみんなが悦んでこの世を生ききることができますように」
と願って書きましょう。
「願主(がんしゅ)」の下にはあなたのお名前をお書きください。
お手本をダウンロードしてはじめましょう。
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