2020年10月16日金曜日

四誓偈(しせいげ)⑨

(本文) 

 為衆開法蔵(ししゅうかいほうぞう) 

 広施功徳宝(こうせくどくほう) 

 常於大衆中(じょうおだいしゅうじゅう) 

 説法師子吼(せっぽうししく) 


 (書き下し)

 衆のために法蔵を開きて 

広く功徳の宝を施し  

 常に大衆の中において 

説法獅子吼したまう 


 (現代語訳) 

 また人々のために法の藏を開いて、

広く功徳のある教えを すべての者に与えて、

いつも多くの人々の中で、 

 まるで獅子が吠えるような気高い声で、 

 法を説かれます。 




 仏はすべての法を納めておられるので、 

 それを「法蔵(ほうぞう)」といいます。 

 その「法蔵」から「智慧に貧しき者」へ 

 法を施してくださるのです。 

 獅子が吠えると、どんな生き物にも聞こえます。

 遠いところまでその声は届くといいます。 

 仏の説法もそれと同じく、普く響き渡るのです。 

 法輪寺の先々代、三浦義修上人のお戒名は 

 「仁蓮社徳譽徹阿獅子吼義修大和尚  
(にんれんじゃとくよてつあししくぎしゅうだいかしょう)」 です。

  三浦上人は布教師として各地で法を説いておられましたので、 

このようなお名前を授かられたのでしょう。 

平成の大布教師、羽田恵三上人にも同じく

「獅子吼」が お戒名に含まれています。