2020年9月13日日曜日

浄土宗のおつとめ㉛(総願偈〈そうがんげ〉)その二

仏教の目的は「苦からの解脱」である、

 

と繰り返し申し上げてきました。

 

その究極の形が「成仏(じょうぶつ)」です。

 

ですから、「仏教は成仏を目指す教え」

 

とも言えるのです。

 

ただ、私たちのような、自分の力で煩悩を断ちきり、

 

成仏を遂げる力を持たない凡夫(ぼんぶ)は、

 

その望みを絶たれてしまっています。

 

それではどうしようもないのでしょうか。

 

浄土宗を開かれた法然上人は、

 

このようにおっしゃっています。

 

「浄土宗においては、極楽浄土に往生したい!と願うことを

 

菩提心(ぼだいしん)いいます」

 

「菩提心(ぼだいしん)」とは

 

「成仏を目指す心」ですから、

 

仏教徒として必要な心なのですが、

 

私たち凡夫(ぼんぶ)は、

 

まず極楽浄土へ往生して、その後に

 

成仏を目指せばいいのです。

 

そのような「命尽きたら極楽へ往き、その後に、

 

阿弥陀さまの元で仏になるまで育ててもらいたい」

 

と、長いスパンで大きく「成仏」を願うのが


この「総願偈(そうがんげ)」です。