2020年10月25日日曜日

四障四機(ししょうしき)⑨(愚鈍念仏〈ぐどんねんぶつ〉)

「疑心(ぎしん)」・「懈怠(けだい)」・

 

自力・高慢の「四障(ししょう)」と

 

「信心」・「精進」・「他力」・「卑下(謙虚)」の

 

「四機(しき)」について、お伝えしました。

 

「極楽浄土へ往生できるのはこういう人か?」

 

「愚鈍(ぐどん)に念仏する人」です。

 

愚鈍(ぐどん)とは、「愚かな人」という意味です。

 

しかし江戸時代の法州(ほうじゅう)上人という方は

 

このように解説してくださっています。

 

「愚鈍(ぐどん)とは、


心浅く迷い深かれというにはあらず。


智慧をも用いず、才覚をも物立てず、


ただ我が身をば阿弥陀仏の願力に打ち負かす。


これを愚鈍とはいうなり」

 

念仏の教えを知る人から伝え聞いて、

 

阿弥陀さまの本願他力(ほんがんたりき)の

 

み教えをただ素直に信じ、念仏を行じていくのです。

 

この姿こそ、阿弥陀仏の御心に叶う姿です。

 

この「愚鈍(ぐどん)に念仏を称える人」こそ、

 

念仏者の理想と説かれるのです。