「疑心(ぎしん)」・「懈怠(けだい)」・
自力・高慢の「四障(ししょう)」と
「信心」・「精進」・「他力」・「卑下(謙虚)」の
「四機(しき)」について、お伝えしました。
「極楽浄土へ往生できるのはこういう人か?」
「愚鈍(ぐどん)に念仏する人」です。
愚鈍(ぐどん)とは、「愚かな人」という意味です。
しかし江戸時代の法州(ほうじゅう)上人という方は
このように解説してくださっています。
「愚鈍(ぐどん)とは、
心浅く迷い深かれというにはあらず。
智慧をも用いず、才覚をも物立てず、
ただ我が身をば阿弥陀仏の願力に打ち負かす。
これを愚鈍とはいうなり」
念仏の教えを知る人から伝え聞いて、
阿弥陀さまの本願他力(ほんがんたりき)の
み教えをただ素直に信じ、念仏を行じていくのです。
この姿こそ、阿弥陀仏の御心に叶う姿です。
この「愚鈍(ぐどん)に念仏を称える人」こそ、
念仏者の理想と説かれるのです。