「浄土宗のおつとめ」について、ご紹介いたしました。
そこで、「誦経(じゅきょう)」という項目があり、
『浄土三部経(じょうどさんぶきょう)』を読むこと、
と申し上げました。
https://hourinji.blogspot.com/2020/09/blog-post_23.html
ここでは『浄土三部経(じょうどさんぶきょう)』の中で
最もよく読まれる「四誓偈(しせいげ)」について
お伝えします。
先に「写経のススメ②」として
この「四誓偈(しせいげ)」を上げました。
https://hourinji.blogspot.com/2020/07/blog-post_26.html
『浄土三部経』は具体的には
『無量寿経(むりょうじゅきょう)』
『観無量寿経(かんむりょうじゅきょう)』
『阿弥陀経(あみだきょう)』の三つを指します。
この三つを『浄土三部経』と名付けたのは、
他ならぬ法然上人です。
その内、『無量寿経(むりょうじゅきょう)』の前半には
「阿弥陀仏の本願」について説かれています。
阿弥陀仏がまだ仏になられる前、
「法蔵菩薩(ぼうぞうぼさつ)」と言われてた時に、
「世自在王仏(せじざいおうぶつ)」という
仏さまの前で
「もし私が仏になったならば、このようにしたい。
もしそれが叶わなかったら、私は仏にならない!」
と四十八項目にわたる誓いを建てられました。
その中身は
①どんな仏になるのか
②どんな浄土をつくるのか
③人々をどのように導くのか
という三項目に集約されます。
その③「人々をどのように導くのか」というテーマで
最も大切なのは
「煩悩に苛まれた人々をどうやって救うか」
という大問題です。
法蔵菩薩は
「すべての人々を救うためには、
どんな者でもできることを条件にしなくてはいけない」
というお慈悲の御心で
「私の名前を呼ぶだけなら、どんな者でもできるであろう」
と思い至りました。
その上で「もし私が仏になったならば、
我が名を呼ぶ者をすべて、これから作る私の浄土に
迎え取ろう。
それができないならば、決して仏にはなるまい!」
と誓われたのです。
これは四十八の願の内の、第十八願。
「念仏往生の願」と呼ばれるものです。
この願にしたがって、私たちが阿弥陀仏の名を呼ぶことに
よって「極楽浄土へ往く」ための道筋が整ったのです。
「なむあみだぶつ」の「お念仏」です。