2020年12月15日火曜日

安心(あんじん)⑪ 廻向発願心(えこうほつがんしん)その二

 善導大師(ぜんどうだいし)の御著に

 

『往生礼讃(おうじょうらいさん)』があります。

 

その中に「発願文(ほつがんもん)」

 

と呼ばれる文章があります。

 

「発願文(ほつがんもん)」には、

 

善導大師(ぜんどうだいし)の

 

二つの「願い」がこもっています。

 

一つ目は

 

「自らの臨終の時には速やかに

 

極楽へ往生させていただきたい」

 

という「願い」です。

 

二つ目は、

 

「極楽に往生した後は、

 

この世に戻って苦しむ人たちを救いたい」

 

という「願い」です。

 

極楽へ往けば、

 

自らが苦しみから逃れるだけでなく、

 

この世に遺した人たちを導くこともできるのです。

 

皆さんが今お念仏を称えているのは、

 

先に極楽へ往生された方が、皆さんを救うために

 

差し伸べられた、導きなのかもしれません。