善導大師(ぜんどうだいし)の御著に
『往生礼讃(おうじょうらいさん)』があります。
その中に「発願文(ほつがんもん)」
と呼ばれる文章があります。
「発願文(ほつがんもん)」には、
善導大師(ぜんどうだいし)の
二つの「願い」がこもっています。
一つ目は
「自らの臨終の時には速やかに
極楽へ往生させていただきたい」
という「願い」です。
二つ目は、
「極楽に往生した後は、
この世に戻って苦しむ人たちを救いたい」
という「願い」です。
極楽へ往けば、
自らが苦しみから逃れるだけでなく、
この世に遺した人たちを導くこともできるのです。
皆さんが今お念仏を称えているのは、
先に極楽へ往生された方が、皆さんを救うために
差し伸べられた、お導きなのかもしれません。