2021年3月8日月曜日

下品下生(げほんげしょう)③ 下品下生(げほんげしょう) その一

(本文)


仏、阿難(あなん)および


韋提希(いだいけ)に告げたまわく。


下品下生(げほんげしょう)の者とは、


あるいは衆生(しゅじょう)あって、


不善の業(ごう)たる五逆(ごぎゃく)


十悪(じゅうあく)を作(な)して、


諸もろの不善を具(ぐ)す。




(現代語訳)


釈尊が阿難(あなん)と韋提希(いだいけ)に仰せになった。


「下品下生(げほんげしょう)の者とは、


次のような悪人のことである。


ある人が不善の業(ごう)である


五逆(ごぎゃく)や十悪(じゅうあく)を犯し、


その他にもあらゆる悪事に手を染めている。






下品下生(げほんげしょう)の者とは、


代表的な悪事である五逆(ごぎゃく)や十悪(じゅうあく)、


様々な悪事を働いてきた者です。


五逆(ごぎゃく)とは、


㈠母親を殺める


㈡父親を殺める


㈢阿羅漢(あらかん)を殺める


※阿羅漢(あらかん)…尊敬されるべき修行完成者。


㈣僧団をバラバラに仲違いさせる


㈤仏さまを傷つける


の五つの大罪です。


十悪(じゅうあく)については、


「所求(しょぐ)・所帰(しょき)・去行(こぎょう)」


の項に上げていますので、ご参照ください。


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