2021年5月27日木曜日

仏説阿弥陀経⑭

(本文)


その国の衆生、常に清旦(しょうたん)をもって、


各おの衣裓(えこく)をもってもろもろの


妙華(みょうけ)を盛(い)れて、


他方十万億の仏を供養す。


すなわち食時(じきじ)をもって、


還って本国に到って、飯食(ぼんじき)し


経行(きょうぎょう)す。


舎利弗(しゃりほつ)、


極楽国土にはかくの如きの


功徳荘厳(くどくしょうごん)を


成就(じょうじゅ)せり。






(現代語訳)


〈釈尊から舎利弗(しゃりほつ)に向けてのお言葉のつづき〉


「極楽の人々は、いつも清らかな夜明けには


各々が華籠を持ち、そこにたくさんの美しい華を盛って、


他の国の十万億もの仏さまに供養する。


食事の時間には、すぐに元の国に帰って食事をとり、


その後静かに散歩をするのだ。


舎利弗(しゃりほつ)よ、


極楽はこのようにすぐれた功徳で


飾られているのである」





(解説)


仏教徒にとって、仏さまに直接供養できるというのは


悦び以外の何ものでもありません。


極楽では朝早くから、採れたての華を


阿弥陀さまをはじめ、多くの仏さまへ


供養することができます。


その後帰って食事をとり、


静かに散歩します。


何とものんびりして優雅に思います。


ただ、この散歩は修行の一つです。


僧堂のほとりを心を静めて歩行往復します。


乱雑に歩くのではなく、そぞろ歩きをするのです。