韋提希夫人(いだいけぶにん)へ教えを説き終えた
お釈迦さまはお弟子の阿難尊者に、
お念仏のみ教えをずっと後まで伝えてくれよ、
そうしないと後の人々は救われないぞと説かれます。
このことを「念仏付属(ねんぶつふぞく)」といいます。
當麻寺山内「奥院」発行
『當麻曼荼羅絵解』DVD
お釈迦さまは「色んな人」がいる、
そのそれぞれに合わせて多くの教えを説かれました。
このように人の能力に合わせて教えを説くことを
浄土三部経①にも書きましたが
「対機説法(たいきせっぽう)」といいます。
しかしそれでも漏れる人がいます。
能力が高い人だけを対象にしていると、
救われない人が大勢でてきます。
念仏は「すべての人」が対象です。
「すべての人々を救ってやりたい」と願われて
お念仏のみ教えを説かれました。
「すべての人々を救いたい」という
お釈迦さまの思いを実現できるのは
「南無阿弥陀仏」のお念仏のみ教えだけだったのです。
そういう意味から、お念仏は
お釈迦さまがこの世に現れた一番の目的だと言われます。
お釈迦さまがこの世に現れた
「本懐(ほんがい)」だと言われます。
「出世の本懐(しゅっせのほんがい)」です。