どうしたらそれが実現できるだろう。
五劫(ごこう)とも言われる長い時間をかけ、悩みに悩まれます。
「劫(こう)」というのは時間の単位です。
『浄土宗大辞典』にはこのように説明されています。
①四方一由旬(いちゆじゅん)の鉄城に
芥子(けし)粒を満たし、
百年ごとに一粒取り去ることを繰り返し、
空になっても劫は終わらない。
②四十里四方の石を百年ごとに
細軟の布で払拭し、その石が磨滅しても
劫は終わらない。
①の説を芥子劫(けしこう)といい、
②の説を盤石劫(ばんじゃくこう)といいます。
いずれの説にしても、とてつもなく長い時間を
指すことは明らかです。
五劫もの長い時間が経てば、
法蔵菩薩(ほうぞうぼさつ)さまの髪の毛も
さぞ長く伸びてしまうことでしょう。
このお姿を表したお像が各地にあります。
奈良市の東大寺勧進所(かんじんしょ)や五劫院(ごこういん)の
「五劫思惟像(ごこうしゆいぞう)」は重要文化財に指定されています。
また浄土宗の大本山金戒光明寺(こんかいこうみょうじ)、
百万遍知恩寺(ひゃくまんべんちおんじ)には
石像の「五劫思惟像(ごこうしゆいぞう)」が祀られています。
五劫思惟像(浄土宗大本山金戒光明寺)
まるで「アフロヘアー」のようなユニークなお姿を
拝みたいと多くの方がお参りされます。