先の「度(ど)・断(だん)・知(ち)・証(しょう)」の
「四弘誓願(しぐぜいがん)」は全仏教徒共通の願いです。
その後に加わる二句に浄土宗の特長があります。
「自他法界同利益(じたほうかいどうりやく)
共生極楽成佛道(ぐしょうごくらくじょうぶつどう)」
もう一度現代語訳を上げておきます。
「私も他者も同じように、お念仏を称える
功徳(くどく)をいただいて、
みんな共に極楽浄土へ往生して、
仏道を完成させましょう。」
「みんな極楽へ行こうよ!
そしてみんな、仏になろうよ!」
という言葉です。
この言葉からわかるように、
極楽浄土は
「残念だけど、死んでしまったから仕方なく行く所」
ではありません。
「みんなで行こうよ!」と
誰もが目指すべき素晴らしい世界です。
ですから、大切な人を亡くしたら、
あなたがその人のために「回向(えこう)」して、
極楽浄土へお送りしましょう。
そしてあなたご自身は、しっかりと前を向き
極楽浄土を見据えて、お念仏を称えましょう。
極楽浄土へ往生したら、また残った人を救うために
精進しましょう。
それが、大切な方とあなたのために、
「あなたがすべきこと」です。