2020年9月11日金曜日

浄土宗のおつとめ㉝(総願偈〈そうがんげ〉)その四

先の「度(ど)・断(だん)・知(ち)・証(しょう)」の

 

「四弘誓願(しぐぜいがん)」は全仏教徒共通の願いです。

 

その後に加わる二句に浄土宗の特長があります。

 

「自他法界同利益(じたほうかいどうりやく)

共生極楽成佛道(ぐしょうごくらくじょうぶつどう)」

 

もう一度現代語訳を上げておきます。

 

「私も他者も同じように、お念仏を称える

功徳(くどく)をいただいて、

みんな共に極楽浄土へ往生して、

仏道を完成させましょう。」

 

「みんな極楽へ行こうよ!

そしてみんな、仏になろうよ!」

 

という言葉です。

 

この言葉からわかるように、

 

極楽浄土は

 

「残念だけど、死んでしまったから仕方なく行く所」

 

ではありません。

 

「みんなで行こうよ!」と

 

誰もが目指すべき素晴らしい世界です。

 

ですから、大切な人を亡くしたら、

 

あなたがその人のために「回向(えこう)」して、

 

極楽浄土へお送りしましょう。

 

そしてあなたご自身は、しっかりと前を向き

 

極楽浄土を見据えて、お念仏を称えましょう。

 

極楽浄土へ往生したら、また残った人を救うために

 

精進しましょう。

 

それが、大切な方とあなたのために、

 

「あなたがすべきこと」です。