「往生極楽の機」というのは、
「阿弥陀さまが最も救いたいと願う対象」と申しました。
その対象が「凡夫(ぼんぶ)」です。
この「機」というのは、
阿弥陀さまの教えに触れることによって
動き出す能力のことです。
その能力は、「自分自身の本来の能力を正確に知り、
救い取ってもらうには阿弥陀仏の
お力にすがる以外に方法はない!
ということを信じる」
ことによって動き出すのです。
「私は絶え間なくお念仏を称えることもできない。
罪深く、煩悩(ぼんのう)だらけである。
ましてやお釈迦さまの時代から遠く隔たった時代に
生き、このまま命が尽きれば
地獄に墜ちるしかない凡夫(ぼんぶ)である。
しかし阿弥陀さまはそのような凡夫である私を
救う対象にしてくださっている!」
と受け止め、
「必ず救われると」と信じ、お念仏をお称えしていくのです。