2020年12月19日土曜日

安心(あんじん) ⑦深心(じんしん)その一

善導大師はこの「深心(じんしん)」の二文字の間に

 

「信」という文字を入れて解説して下さいました。

 

深く」「信じる」「です。

 

何を深く信じるのか?

 

これに二つあります。

 

「信機(しんき)」と「信法(しんぽう)」といいます。

 

「信機(しんき)」は「機を信じる」ということです。

 

「機」とは自分の能力、人柄、器のことです。

 

自分はどんな機の持ち主なのでしょうか。

 

善導大師(ぜんどうだいし)は、このようにおっしゃいます。

 

「自分は今まで記憶にはない昔から罪を作り続けてきて、

 

六道輪廻(ろくどうりんね)を繰り返してきた。

 

そして、自分の力ではどれだけかかっても

 

輪廻から抜け出すことができないのだ」と。

 

そのような「自分で自分を救うことのできない機」

 

だということを深く信じるのです。

 

自分で自分を救うことができないのであれば、

 

誰かに救ってもらわなくてはなりません。

 

もちろん救ってくださるのは阿弥陀さまをおいて

 

他にはいません。

 

「この救われがたい私が、

 

阿弥陀様の力によって間違いなく

 

救われることを信じる」のです。

 

これが「信法(しんぽう)」です。