2021年4月17日土曜日

真身観文(しんじんがんもん)⑭

 (本文)


この観を作(な)すをば、一切の仏身(ぶっしん)を


観ずと名づく。


仏身(ぶっしん)を観ずるをもっての故に、


また仏身(ぶっしん)を見る。




(現代語訳)


この観ができれば、すべての仏のお身体を観る、


と名づけます。


阿弥陀仏のお身体を観るので、


その御心を観ることにもなります。




(解説)


このようにして三昧(さんまい)に到達できれば、


阿弥陀仏だけでなく、どの仏さまのお身体をも


観ることができます。


お身体を観ることができたら、


仏さまの御心も観ることができるといいます。


なぜなら、仏さまのお身体は、


すべて仏さまの大慈悲の御心の


あらわれだからです。


阿弥陀さまが右手を挙げておられるのは、


仏の智慧でもって、人々を救うことをあらわし、


左手を垂れておられるのは、慈悲の手をもって、


人々を導くことを示したものです。