2020年9月8日火曜日

浄土宗のおつとめ㊱(送仏偈〈そうぶつげ〉)その二

この「送仏偈(そうぶつげ)」の前半は、

 

仏菩薩をお送りする」ことが説かれています。

 

後半は「遙か極楽浄土からのお護り」を願います。

 

どのように護っていただくのかというと、

 

「同生(どうしょう)がお互い勧め合って、

 

極楽浄土へ来られるように」 お護りいただくのです。

 

同生(どうしょう)」を現代語訳では

 

極楽往生を目指す者」と訳しました。

 

今、たとえば友達十名とお念仏を称えているとしましょう。

 

みんな「いつか極楽浄土へ往生できますように」と

 

願って称えています。

 

ただ、その皆が同時に極楽へ往生することは稀です。

 

その中の誰かが先に極楽へ往生します。

 

先に極楽へ往生した誰かが、残った人を導き、

 

残った人は先に往生した人との再会をも願って

 

益々お念仏に励みます。

 

そしてまた、その中の誰かが往生し、

 

極楽から娑婆(しゃば)に残った人を導き、

 

残った人は、、、、と続いていきます。

 

ですから、「同生(どうしょう)」は

 

「最終的に極楽に往生する仲間」です。

 

その仲間は家族であったり、友人であったり、

 

恋人であったり。

 

念仏を称えずに亡くなった方には、

 

あなたが回向して、その方も「同生(どうしょう)」に

 

加わってもらいましょう。

 

極楽浄土へ行く時期にズレがあっても、

 

必ず同じ極楽に生まれて逢うことができます。

 

「一蓮托生(いちれんたくしょう)」

 

「倶会一処(くえいっしょ)」という教えもすでに

 

お伝えしました。


https://hourinji.blogspot.com/2020/07/blog-post_15.html

 

https://hourinji.blogspot.com/2020/08/blog-post_23.html

 

みんながいつか、この苦しみ多き迷いの世界から

 

姿を消す日がやって参ります。

 

その時に往く先を「極楽浄土」にしっかりと定めて、

 

お念仏を称えて、「この世を生ききる」ことをお勧めします。

 

 

「日常勤行式」の項終わる