2021年6月7日月曜日

仏説阿弥陀経④

 (本文)


一時、仏、舎衛国(しゃえいこく)の


祇樹給孤独園(ぎじゅぎっこどくおん)に


在(ましま)して、大比丘衆(だいびくしゅ)


千二百五十人と倶(とも)なりき。


皆是れ大阿羅漢(だいあらかん)なり。


衆(しゅう)に知識せられたり。






(現代語訳)


ある時釈尊は、舎衛国(しゃえいこく)の


祇園精舎(ぎおんしょうじゃ)におられて、


千二百五十人もの修行僧と一緒に過ごしておられた。


彼らはみんな偉大な阿羅漢(あらかん)の


境地に達しておられ、


人々に広く知られている。


※阿羅漢(あらかん)

 聖者が到達しうる最高位。






(解説)


釈尊ご在世の当時、インドでは舎衛国という


大都市がありました。


そこにスダッタという長者がいて、


仏教教団に土地を寄進しました。


その場所を「祇樹給孤独園(ぎじゅぎっこどくおん)」


といい、略して「祇園精舎(ぎおんしょうじゃ)」


と呼ばれています。


『阿弥陀経』は釈尊が祇園精舎において、


千二百五十人ものお弟子の前で説法された


内容が説き示されています。


千二百五十人のお弟子は、


初学者ではなく、「阿羅漢(あらかん)」という


覚りの境地に達した方々ばかりであったというのです。