2020年9月4日金曜日

所求・所帰・去行②(苦の原因)

②苦の原因

 

仏教の目的は「苦からの解脱」であり、

 

もちろん浄土宗の目的も「苦からの解脱」です。

 

私たちは苦の原因を自分以外に求めます。

 

「あの人のせい」「学校のせい」「会社のせい」「国のせい」

 

など挙げればきりはありません。

 

確かにそれらには改善すべき点は多々あります。

 

時には直談判したり、交渉したり、

 

訴えたり、味方になることを求めたり、

 

場合によっては逃げるという手立てもあるでしょう。

 

しかしこれらは原因に対する対策でしかありません。

 

私たちは様々な出来事に対処するときに、

 

感情的になったり、思い通りにならず

 

不快に思ったりします。

 

でもどうでしょう?

 

感情的になったり不快に思ったりするのは、

 

他ならない自分自身の心です。

 

ですからお釈迦さまは

 

「苦の原因は私たち自身がもつ煩悩(ぼんのう)にある」

 

とお示しくださいました。

 

ということは、

 

その「煩悩を断ちきれば苦しみから逃れられる」

 

という理屈になります。

 

そしてそのようなことから仏教では

 

「煩悩を断ちきるため」の様々な教えが説かれ、

 

様々な修行方法が示されます。

 

ここまでのことはこのブログ内の

 

「仏教入門」で申し上げてきたことです。

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