2024年4月13日土曜日

4月後半のことば

 4月後半のことば

「永遠に走り続けることはできない」


私たちの好む健康や若さは、あくまで期間限定です。

そしてその期間がいつまで続くのかは誰にもわかりません。


「健康が一番」と言っても、健康でい続ける人はいません。

健康な状態は徐々に、あるいは突然に壊されます。

同様に、「若さが一番」と言っても、若いままの人はいません。

若いつもりが、ふとした時に自らの老いを自覚させられるものです。


「生きていればこそ」と言っても、生き続けることができないのが私たちです。

かの兼行法師も「死は前よりしも来たらず。かねて後ろにせまれり」とおっしゃっています。

そうであるならば、「他の人よりも早く」「誰よりも強く」という競争をやめてみるのも一つの手です。

今自分の周りにいる人との関係を大切にし、今の状況を受け入れてみると、今までの生き方は何だったのだろう?と思うかもしれません。

人は永遠には走り続けることができないのですから。


2024年3月30日土曜日

4月前半のことば

 「花に怠け心なし 誇る心なし」


花は静かに咲き、誰の目も気にせず、ただ美しく存在します。

私たちは、つい他人の目ばかり意識してしまいます。

人が見ていないと怠けたり、他人と比べて自分が上だと感じたときに誇ったりすることもあるかもしれません。

そんな時花を見ると、そうした自分中心の心に気づかされます。

花は誰の評価も求めず、ただ自分の役割を果たしています。

私たちも、花から学び、他者の目ばかり気にせず、自分自身の道を歩むことの大切さを思い出したいものです。

そして自らのなすべきことに精進してまいりましょう。


2024年3月14日木曜日

3月後半のことば

生きているうちに人を慈しもう


生きていれば、周りの人との摩擦を避けて通ることはできません。

ただその摩擦は、自分の行動・言動次第で弱められるものもあります。

もし仮にあなたが、常に他人を批判し、自分が正しいと信じて疑わない人であれば、その結果孤独になり、周りの人から避けられるようになってしまうかもしれません。

私たちは自己中心的な心を持ち合わせていて、人とのコミュニケーションの中で嫉妬や高慢などの感情を抱くことが多々あります。

それらは私たちの心を曇らせ、真の幸せから遠ざけます。

だからこそ、そういう心の中の悪感情に注意し、他者に対する理解と優しさを育てたいのです。

私たちは他者との関わりの中でしか生きることはできません。

今生きているうちに、まずは自分に関わる人への慈しみある行動ができればいいですね。


2024年2月28日水曜日

3月前半のことば

 3月前半のことば

他人ではなく、自分が何をするかである


自分の行動が自分の結果を生むというのが因果の法則であり、仏教の基本姿勢です。

ですから自分の人生は自分で切り開いていかねばなりません。

それなのに、ともすれば私たちは他人の行動や言動にばかり気を取られてしまいがちです。

他人を変えることはできませんし、他人が行動を変えたら変わるのは他人です。

そうではなく、自分の身体と言葉と心の行動が未来の自分を生んでいくのです。

まずは自分の行動を見つめ直し、自分を磨いて自分の道を歩んでいくことです。

他人を変えようという行動を捨てて、自分の行動に専念する。

これを意識して実践してまいりましょう。


2024年2月14日水曜日

2月後半のことば

 2月後半のことば

「諸行無常」理屈でしかわからない私


「諸行無常」とは、全てのものが変化し、何もかもが一定ではないという仏教の基本的な教えです。

すべてのものは変化するのですから、成長することも進歩することも、そして良き人と出会うことも諸行無常だからこそ起こることなのです。

しかしながら変化というものは、自分に都合のよいことにだけ当てはまるのではありません。

突然大切な人が亡くなったり、自分自身が病気になったり、築き上げたものが一瞬で崩れ去ることをも含みます。

このような厳しい現実が我が身に降りかかった時に、「諸行無常だから受け入れよう」と思うことが果たしてできるでしょうか。

多くの人はそんな時、のたうち回って苦しむのではないでしょうか。

「すべては変化する」という、こんなにわかりやすい教えすら、本当の意味ではわかり得ない者を「凡夫」と呼びます。

阿弥陀仏はそのような凡夫をこそ救い取ってくださいます。

ただ「我が名を呼べば救うぞ」と。

常に変化するこの世を「南無阿弥陀仏」と念仏を称えて生ききろうではありませんか。

2024年1月29日月曜日

2月前半のことば

 

2月前半のことば

「我が○○」という執着心 

私は私自身に執着します。

「私の身体」「私の成績」「私の名誉」「私の価値」…

そして他者も私の中に取り込んでしまおうとします。

「私の夫」「私の妻」「私の子供」「私の友達」「私の仲間」…

さらには私の所属する集団をも私の中に取り込むのです。

「私の家族」「私の学校」「私の会社」「私の地元」「私の国」…

この「私の○○」を私は思い通りにしようとします。

「あなたのために言っているのよ!」というけれど、それは実は「私のため」でしかありません。

「私の身体」さえも思い通りにならないのに、他者や集団が思い通りになろうはずはありません。

時々自分を顧みて「また私の○○を思い通りにしようとしていたなあ」と認識することからはじめましょう。

2024年1月14日日曜日

1月後半のことば

 

1月後半のことば

「意志が意地になる」 

仏教では、苦しみの原因は「無明煩悩」にある、と説きます。

無明煩悩とは真実を見失うことであり、それによって私たちは執着や嫉妬や怒りなどの負の感情を起こしてしまいます。

この無明煩悩によって、人間は自分の意志こそが正しいと思い込み、自分の考えや信念を他人に押し付けようとします。

意志のつもりがいつしかそれが意地になり、自分と他者を傷つける行為です。

 


自分の意志を他人に押し付けるのではなく、自分自身の心を調えようと努力することが大切です。

自分の心を調えるには、仏の教えを聞き、仏教の実践を行っていくことです。

そして自分だけでなく、他者や他の生き物も大切にし、互いに尊重し、助け合っていきたいものです。

 


仏の教えに従って、自分の心を調える努力をしましょう。

そして少しずつながらも、苦しみから解放され、安楽な日を送りたいと願いましょう。

4月後半のことば

 4月後半のことば 「永遠に走り続けることはできない」 私たちの好む健康や若さは、あくまで期間限定です。 そしてその期間がいつまで続くのかは誰にもわかりません。 「健康が一番」と言っても、健康でい続ける人はいません。 健康な状態は徐々に、あるいは突然に壊されます。 同様に、「若さ...