2020年8月8日土曜日

所求・所帰・去行㉘(去行)

「所求(しょぐ)」「所帰(しょき)」「去行(こぎょう)」

 

の最後は「去行(こぎょう)」です。

 

「去行(こぎょう)」とは極楽へ往くための行のことです。

 

それはもちろん「お念仏」です。

 

法然上人が著された

 

『一紙小消息(いっしこしょうそく)』には

 

「諸行の中に念仏をもちうるは、かの仏の本願なる故なり」

 

とあります。

 

仏道修行の中には、座禅をしたり、

 

滝に打たれたり、護摩を焚いたり、

 

写経をしたり、千日回峰をしたりと、

 

様々あります。

 

そういう数ある行の中で「何故念仏なのか?」

 

というと、それが「阿弥陀さまの本願だから」

 

ということなのです。

 

阿弥陀さまは

 

「座禅をする者を極楽へ迎え取る」

 

とは仰っていません。

 

「護摩を焚く者を救いとる」とはお

 

っしゃっていません。

 

阿弥陀さまは、

 

ただ「我が名を呼ぶ者を極楽へ迎え取る!

 

とおっしゃっているのです。

 

「すべての者を救いとるのにどうすればよいか。

 

私の名前なら誰もが呼べるであろう。

 

私の名前に私が修行した功徳をすべて収め込もう。

 

そして我が名を称えしめよう。」

 

と本願を建ててくださったのです。

12月前半のことば この世は無常とわかっていても…

 12月前半のことば 「露の世は 露の世ながら さりながら」 小林一茶   仏教は「この世は無常である」と教えます。どんな命もいつかは終わり、どんな形もいつかは崩れる。理屈としては誰もが知っている真理です。しかし、それを心の底から受け入れることが、どれほど難しいか。最愛の人を亡く...