「所求(しょぐ)」「所帰(しょき)」「去行(こぎょう)」
の最後は「去行(こぎょう)」です。
「去行(こぎょう)」とは極楽へ往くための行のことです。
それはもちろん「お念仏」です。
法然上人が著された
『一紙小消息(いっしこしょうそく)』には
「諸行の中に念仏をもちうるは、かの仏の本願なる故なり」
とあります。
仏道修行の中には、座禅をしたり、
滝に打たれたり、護摩を焚いたり、
写経をしたり、千日回峰をしたりと、
様々あります。
そういう数ある行の中で「何故念仏なのか?」
というと、それが「阿弥陀さまの本願だから」
ということなのです。
阿弥陀さまは
「座禅をする者を極楽へ迎え取る」
とは仰っていません。
「護摩を焚く者を救いとる」とはお
っしゃっていません。
阿弥陀さまは、
ただ「我が名を呼ぶ者を極楽へ迎え取る!」
とおっしゃっているのです。
「すべての者を救いとるのにどうすればよいか。
私の名前なら誰もが呼べるであろう。
私の名前に私が修行した功徳をすべて収め込もう。
そして我が名を称えしめよう。」
と本願を建ててくださったのです。