2020年10月27日火曜日

四障四機(ししょうしき)⑦ (高慢〈こうまん〉)

次に高慢です。

 

「自分の力で何でもできる」という「自力の人」は

 

「高慢」になりやすいと言われます。

 

最近の幼稚園や保育園、学校は大変だといいますね。

 

それは園児や生徒よりも

 

その親への対応が大変なのだそうです。

 

一時非常に話題になった

 

「モンスターペアレンツ」です。

 

ある学校では、食事の時に

 

「いただきます」「ごちそうさまでした」

 

と言わせますと、父兄からクレームがきたと言います。

 

「ちゃんと給食費払っているのに、

 

いただきます、なんて言う必要はない!」

 

というのです。

 

私の息子が幼稚園に通っていたある日、

 

子どもを迎えに行きました。

 

その時、こどもの手首の辺り、袖が少し濡れていました。

 

それに気づいた先生は、明らかに私を意識して、

 

「どうしたの?何で濡れてるの?

ちゃんとさっき拭いてあげたのに」

 

と焦った様子で、うちの子に話していました。

 

そして私に

 

「袖が濡れていましてすみません。

さっきちゃんと拭いたんですが」

 

と言い訳をなさいます。

 

子どもの袖が濡れていることぐらい

 

頻繁にあることですから、気にもなりませんし

 

それを先生のせいにすることもありません。

 

でも先生がそこまで気を遣うということは、

 

きっと文句を言う人が多いということでしょう。

 

病院では「モンスターペイシェント」

 

というのだそうですね。

 

患者が我が儘ばかり言う。

 

相手が業者だとなおのことひどいです。

 

「こっちは金を払っているんや」

 

とわずかなことに文句をつける。

 

「クレーマー」と呼ばれています。

 

クレームをつけるのをまるで生き甲斐にしているように、

 

文句ばかり言います。

 

これは、若い人だけではなく、年配の人にも多いようです。

 

「キレる老人」というのだそうです。

 

かつては

「人様の前で怒りを露わにすることは恥ずかしいこと」

 

という常識によって制御されていたことでしょう。

 

今は自分の主張を通さなかったら

 

情けないと言わんばかりに、

 

相手を見下し、ボロカスに言うことが普通になっています。

 

テレビでも人を馬鹿にし、

 

こき下ろしてゲラゲラ笑っているものばかりです。

 

何故か自分には自信満々で、

 

他人の上に立とう、立とうとします。

 

「自分は偉い」と「高慢」の心が強い人は

 

念仏信仰に入ることが難しいかもしれません。

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