2021年2月13日土曜日

二河白道(にがびゃくどう) ⑤ 二河白道(にがびゃくどう)の譬え その三

旅人が覚悟を決めたその時、


東の岸、つまり旅人の後ろから声がする。


「大丈夫だと信じてその白い道を渡れよ。


立ち止まったら死んでしまうぞ」


西の岸からは


「まっすぐにやって来い。


私が護ってやるから水や火を恐れずにやって来い」


という声が聞こえてくる。


東からの行けという声と


西からの来いの声に励まされて、


旅人は決心して白い道を進もうとする。


ところが少し歩き出すと


東の岸から賊達の叫び声が聞こえる。


「帰ってこい!悪いことは言わん。


そんな細い道を通って渡れるわけがないぞ。


間違いなく死んでしまうぞ!


悪いことは言わん!


戻って来い!」


その声を聞いても一切耳を貸さずに


ただひたすらに進んで行くと、


西の岸に無事到着する。


東の賊や獣たちからの危険もなくなり、


善い友に囲まれて幸せに過ごした。





以上が善導大師(ぜんどうだいし)によって


説かれた二河白道(にがびゃくどう)という譬えです。


この譬えは何を意味しているのでしょうか。


次回からこの譬えが意味するところを


お伝えしてまいります。


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