1月後半のことば
「努力する人は希望を語り、怠ける人は不満を語る」 井上靖
皆さんはこの言葉を聞いて、ドキッとしませんか?
それは、もしかしたら「生きる姿勢」の核心を突かれている気がするからかもしれません。
ただ、この言葉は、私たちに行動の良し悪しを裁定しているのではありません。むしろ、私たちの振る舞いには必ず「何らかの意図や目的」が隠されていることを教えてくれている、と受け取るべきでしょう。
「怠ける人」が「不満を語る」のは、彼らは別に性格が歪んでいるからではありません。不満や不足を口にすることで、「私は本当は有能なのだが、外部の環境や他者のせいで能力を発揮できない」という、一種の自己防衛のシナリオを巧妙に構築しているとも言えます。これは、失敗や挫折という「人生の課題」に真正面から立ち向かうことを避け、傷つくことから逃れようとする、「勇気の回避」という目的を持った振る舞い、と考えてみてはいかがでしょうか。不満とは、現状維持を正当化するための、極めて便利な道具として機能してしまうものです。
一方、「努力する人」が「希望を語る」のは、彼らが単に楽観的な性質を持っているからではないでしょう。彼らは、未来の希望を語り、目標に向かって具体的な行動を選ぶことで、「自分の人生は、外部の条件に左右されることなく、自分で選択し創り上げることができる」という、「主体性」を強く表明しています。希望とは、この「自分で人生を切り開く力」が内側から湧き出てきた結果にほかなりません。
ですから、もし今、あなたが自分を「怠ける人」だと感じ、不満ばかりが口をついて出るとしたら、それは、あなたの心の奥底が「まだ、自己を変革する一歩を選ぶのを躊躇しているだけ」と考えてみましょう。井上氏の言葉は、決してあなたを断罪しているのではありません。その不満を語るエネルギーを、たった一つの「未来を変えるための行動」への転換を勧めてくれている、と捉えてみることをお勧めします。