2020年7月14日火曜日

浄土三部経③(お釈迦さまと阿弥陀さま)

ここでお釈迦さまと阿弥陀さまのご関係について

申し上げておきます。

浄土宗のご本尊は「阿弥陀仏」です。

浄土宗のお寺やお檀家さんのお家のお仏壇には

たいてい真ん中に「阿弥陀仏像」が祀られています。

ではお釈迦さまは関係ないのかというと、

そんなはずはありません。

お釈迦さまが「西方に極楽浄土がある。

そこに阿弥陀仏という仏さまがいらっしゃる。

その仏さまがあなたたちを救ってくださるのですよ」

と説いてくださっているのです。

お釈迦さまがいらっしゃらなかったら、私たちは

阿弥陀さまや極楽浄土、お念仏を知るすべがありません。

お釈迦さまは

「阿弥陀仏という仏さまを信じて、

その教えに従いなさい。必ず救われるから」

とお経の中で阿弥陀さまについて

お説き下さっているのです。

つまりお釈迦さまは「阿弥陀仏に従って行けよ!」と

見守り導いてくださり、

阿弥陀さまは「私を信じて来いよ」

と願い、私たちを極楽浄土へすくい取ってくださるのです。

「行けよ」と「来いよ」という向かい合わせの関係です。

阿弥陀さま、お釈迦さま「二尊の教え」ともいえるでしょう。

多くの浄土宗寺院の裏堂にお釈迦さまが祀られているのは

そのことを表しているのです。

『浄土三部経講座』
坪井俊映


11月後半のことば 念仏の念は「思うこと」ではないの?

 11月後半のことば 念仏の「念」は声   「念」とは、ふつう「思うこと」を意味します。だから「念仏」とは「仏を思うこと」と考えるのが自然でしょう。実際、仏教の修行の中には、瞑想によって仏の姿や浄土の光景を心に思い描く行があります。静かに座り、心を澄ませ、阿弥陀仏の慈悲の相を目の...