⑩十悪 二枚舌・人を罵る・おべんちゃらを言う
「二枚舌を使って人を争わせる」ことです。
あっちに行けばこっちのことを悪く言い、
こっちではあっちのことを悪く言う。
そのようなことはありませんか?
一種の処世術のように、日常的に、
大した悪気もなく行ってしまっている
かもしれません。
もしそれを自覚しても、「笑い話程度」に
考えていないでしょうか。
また、「人を罵る」のも十悪の一つです。
怒りにまかせて自分を抑えられなくなり、
人を罵ることはありませんか?
怒りは代表的な煩悩です。
煩悩に突き動かされて人は悪い行いをしてしまうのです。
人を罵った後は、後味も悪いでしょう。
人間関係が崩れてしまうことも多いでしょう。
人から嫌われる原因にもなるでしょう。
人を罵ってスッキリする、という人は
益々それを繰り返してしまうので、
余計に要注意です。
もう一つは「おべんちゃら」です。
「相手を気持ちよくさせるのだから別にいいじゃない」
と思われるかもしれません。
でも「おべんちゃら」は「嘘」です。
偽りの言葉で相手をその気にさせて、
相手の煩悩を刺激して失敗を誘うのが
よいはずはありません。
また「おべんちゃら」を言って、
自分の地位を高めようとしたり、
得をしようとする心が働いているとも言えます。
この「二枚舌」や「人を罵る」「おべんちゃらを言う」
などは、「そのぐらい誰でもやってるよ」と
思うようなことばかりではないでしょうか。
でもそれが代表的な悪い行い「十悪」なのです。
その「十悪」を「誰でもやってるよ」と
考えてしまう私たちが実は恐ろしいのです。