お香を焚いて(香偈〈こうげ〉)、仏教徒として
三宝(さんぼう)への帰依(きえ)を表明して、
いよいよ仏さま、菩薩さまをお迎えします。
「どうせ誰も見てくれていない」
「どうせ誰も聞いてくれていない」
と思うといい加減になってしまいます。
この「日常勤行式(にちじょうごんぎょうしき)」は
「ここに仏さまをお迎えして、ここに仏さまや菩薩さまがいらっしゃる、
この場所でつとめる」という思いが、ことのほか大切です。
これはすべての行や作法、あらゆる法要に
共通することです。
この場所に「十方の仏さま方」「お釈迦さま」
「阿弥陀さま」「観音菩薩(かんのんぼさつ)」
「勢至菩薩(せいしぼさつ)」
「諸々(もろもろ)の大菩薩(だいぼさつ)」をお招きするのです。
「諸々(もろもろ)の大菩薩(だいぼさつ)」の中には
先に極楽へ往生された、あなたの大切な方もおられます。
このように心を向けることができたならば、
「おつとめ」が楽しみになります。