四奉請(しぶじょう)で仏さまをお迎えしたら
まず「懺悔(さんげ)」をします。
「日常的に積もる垢を洗い流す」という感じでしょうか。
私たちは自分がやった「善いこと」
は人に言いたいものです。
しかし自分がした「悪いこと」
はできるだけ隠したいのが人情でしょう。
「悪いことをした」と告白するのはなかなか
覚悟のいることです。
古くから仏教ではこれを僧侶同士で
行っていました。
仏教教団を維持するためにたくさんの規則があり、
それを守ることができないと、罰則が適用されます。
その中に「告白」があります。
「やってしまいました」と勇気を持って修行仲間に
告白するのです。
修行する者同士ですから、告白を受けたらそれを
受け入れます。
告白したのにいつまでも責め立てたりはしません。
この「懺悔偈(さんげげ)」における
「懺悔(さんげ)」は仏さまと菩薩さまを前にして
「告白」するのです。
家族や友人、同僚、同級生の前で
告白するのは勇気がいりますね。
しかしここで告白する相手は「仏・菩薩」です。
思い切って告白できます。