2020年12月7日月曜日

五種正行(ごしゅしょうぎょう)⑤観察正行(かんざつしょうぎょう)

五種正行(ごしゅしょうぎょう)の


二つ目が「観察正行(かんざつしょうぎょう)」です。

 

「極楽浄土や阿弥陀さまの素晴らしさを想像すること」です。

 

「極楽ってどんなところだろう?

 

綺麗な花が咲き乱れて、美しい鳥がさえずり、

 

丁度良い気温が保たれていて

 

とても快適なところなんだろうなあ。

 

そこに嫌な人や憎い人は一人もいなくて、

 

大好きな人や尊敬する人に囲まれて

 

穏やかに和やかに暮らすことができるんだろうなあ。

 

極楽に往けば先に往生したあの人とも

 

この人とも会えるなあ。

 

そして何と言っても阿弥陀さまと会えるんだ。

 

阿弥陀さまってどんな方だろう。

 

きっとお優しい方で、こんな私を

 

包み込んでくださるような方なんだろうなあ」

 

と想像するのです。

 

浄土宗は「極楽浄土へ往きたいと願って

 

お念仏を称える者が極楽浄土へ往生できる」

 

という教えです。

 

だから「極楽浄土へ往きたいと願う」ことが大切です。

 

ところが、私たちの頭の中はこの世の損得のことばかりです。

 

好き嫌いのことばかりです。

 

勝ち負けのことばかりです。

 

それでは極楽浄土へ往きたいと願う心は育ちません。

 

ですから極楽や阿弥陀さまのことを

 

想像することをお勧めくださっているのです。

 

この世で生きていれば、辛いことや悲しいことがあります。

 

対して極楽は究極の楽土(らくど)です。

 

それを想像して、極楽への思いを育てる。

 

これが「観察正行(かんざつしょうぎょう)」です。

10月後半のことば 否定的な思考が苦しみを引き寄せる

 10月後半のことば 「苦しみというのは、牛が引く車のように、否定的な思考に続いてやってくる」ダンマパダ  お釈迦さまがお伝えくださった仏教の教えは、「苦しみ」から逃れ出るためにあります。誰にも避けられない「老いや病、死」といった大きな苦しみだけでなく、私たちの多くは、もっと日常...