「臨終行儀(りんじゅうぎょうぎ)」とは
死を迎えるときのお念仏です。
「いよいよ死が訪れる」ということが分かれば
死ぬ間際にお念仏を称えることもできるでしょう。
しかし中々そううまくはいきません。
いよいよの時に本人が称えるのは難しいでしょう。
ですから家族の誰かが枕元で
小さな声でお念仏を称えて補助をするのです。
呼吸に合わせて「なむ あみ だぶ」と
そばで称えて差し上げてください。
聴覚は最後まで残ります。
お医者さんが「ご臨終です」と言われても
お念仏をお耳に届けてください。
もし仮に悪口を聞かせたなら、
それが聞こえたまま、
反論もできずに亡くなっていかれるかもしれません。
ですから、臨終の枕辺で当人が
不快に思われるようなことを言ってはいけません。
どうか枕元で悪口を言ったり、
遺産の話をしたり、喧嘩をしないで下さい。
誰かがお葬式の段取りをすることも必要でしょうが、
できるだけ、どなたかがそばについて、
「臨終を迎える方と一緒に」という思いをもって
お念仏を称えて下さい。
これが残された者の心得です。
ただ、今ブログをご覧になっている方は、
「誰かが見送ってくれる」ということを頼りにせず、
阿弥陀さまを頼りにして、
普段からお念仏を称えて下さい。