2021年4月19日月曜日

真身観文(しんじんがんもん)⑫

 (本文)


その光明相好(こうみょうそうごう)および化仏(けぶつ)、


具(つぶさ)に説くべからず。


ただまさに憶想(おくそう)して、


心眼(しんげん)をして見せしむべし。




(現代語訳)


阿弥陀仏の光と特徴、そして化仏を


詳しく言い表すことはできません。


ただ想いを凝らし、心の眼で観るようにするべきです。




(解説)


真身観文(しんじんがんもん)に説かれる


阿弥陀さまのお姿や光明、化仏(けぶつ)などは、


本来言葉で言い尽くせるものではありません。


ですから瞑想修行をして心の眼で観よ、というのです。


しかしながら、凡夫(ぼんぶ)の私たちは、


心が曇って観ることができません。


そんな私たちは、お経に説かれる言葉をより所にして、


「極楽って素晴らしいところなんだな」


「先に極楽へ往ったあの人と再会したい!」


と極楽往生を願い、


阿弥陀さまから放たれる救いの光に


身を任せて、南無阿弥陀仏と念仏を称えるのみです。


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