(本文)
長老舎利弗(ちょうろうしゃりほつ)、
摩訶目犍連(まかもっけんれん)、
摩訶迦葉(まかかしょう)、
摩訶迦旃延(まかかせんねん)、
摩訶倶絺羅(まかくちら)、
離婆多(りはだ)、周利槃陀伽(しゅりはんだか)、
難陀(なんだ)、阿難陀(あなんだ)、
羅睺羅(らごら)、憍梵波提(きょうぼんはだい)、
賓頭盧頗羅堕(びんづるはらだ)、
迦留陀夷(かるだい)、
摩訶劫賓那(まかこうひんな)、
薄拘羅(はくら)、阿㝹楼駄(あぬるだ)、
かくの如きらの諸もろの大弟子なり。
(現代語訳)
長老の舎利弗(しゃりほつ)はじめ、
摩訶目犍連(まかもっけんれん)、
摩訶迦葉(まかかしょう)、
摩訶迦旃延(まかかせんねん)、
摩訶倶絺羅(まかくちら)、
離婆多(りはだ)、周利槃陀伽(しゅりはんだか)、
難陀(なんだ)、阿難陀(あなんだ)、
羅睺羅(らごら)、憍梵波提(きょうぼんはだい)、
賓頭盧頗羅堕(びんづるはらだ)、
迦留陀夷(かるだい)、
摩訶劫賓那(まかこうひんな)、
薄拘羅(はくら)、阿㝹楼駄(あぬるだ)
などの多くのお弟子たちである。
(解説)
「長老」というのは、
お年寄りという意味ではありません。
修行僧の尊称であり、徳が高く出家年数の
長い僧侶のことをいいます。
本来僧侶の間には上下がありません。
ただ、集団生活をするときに順序をその都度
決めるのは非効率なので、
一定に決めておく必要があります。
そこで仏教では「出家年数の長さ」を基準にしました。
僅かな時差でも先に出家した者が序列は上になるのです。
ここに出てくる十六人の阿羅漢は、
千二百五十人のお弟子の中でも
出家年数が長い長老ばかりです。
舎利弗尊者(しゃりほつそんじゃ)は智慧第一、
目連尊者(もくれんそんじゃ)は神通第一と、
釈尊も彼らの徳を認めておられました。