2020年6月26日金曜日

仏教入門②(壊れゆくもの)

「年を経るに従って元気になり、健康になり、

若くなり、ずっと勝ち続ける」ことができるならば、

世間の価値観のままに生きることができるでしょう。

「勝ち組」の方に居続けることができればよいですが、

そうはいきません。

「思い通りにならない」ことを避けて

一生を過ごすことは、まずできません。

幼い頃は「大きくなったらこうなりたい!」という夢や

目標を持って日々を過ごすことができるかもしれません。

それがある程度の年齢になると、

その夢や目標は自分の現実に合わせてサイズダウンしていくでしょう。

そして成長のピークを過ぎていくと、目の前の雑事に追われ、

夢も目標も持てなくなるかもしれません。

そして老いてゆき「生きていても楽しみも何もない」

と言う人のなんと多いことでしょう。

私たちの人生には必ず「思い通りにならないときがくる」

と言わざるを得ないのです。

世間の価値観とは何と残酷なものでしょうか。

世間の価値観だけを頼りに生きていると、

必ず壁にぶつかることになるでしょう。

「世間」というのは実は仏教用語で、

壊れゆくもの」という意味です。

私たちは「壊れゆくもの」にしがみつき、

壊れゆく現実に直面したときに、生きがいを失うのです。

世間の価値観、すなわち「壊れゆくもの」にだけ依存していると、

いつか必ず絶望せざるを得ない時がやってきます。

仏教は世間の価値観以外にもう一つの価値観を提示します。

出世間」です。

「世間から出る」という価値観です。

世間の価値観を捨て去ることは難しいでしょう。

でも「もう一つの価値観」を持っていれば、

つまずいた時の杖になることでしょう。

このブログがその第一歩を踏み出すためのきっかけになれば幸いです。

『ブッダが考えたこと』
宮元啓一


仏説阿弥陀経⑪

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