2020年7月18日土曜日

念仏と出会うということ⑧(悦びの中の悦び)

私たちは何となく人に生まれ、

何となくお念仏と出会ったので決してないのです。

「お念仏」とか「南無阿弥陀仏」

という言葉を知っている人は

日本全国に多くおられるでしょう。

しかしお念仏の教えを聞き、それを信じ、

南無阿弥陀仏と称える人は

皆さんの周りにたくさんおられますか?

殆どおられないのではありませんか?

南無阿弥陀仏と称える者は、

阿弥陀仏という仏さまが苦しみの世界から

救い出してくださいます。

極楽浄土という、一切苦しみのない

世界へと救い出してくださいます。

お念仏の教えを信じ、南無阿弥陀仏と

称える者だけが、無始無終の永遠の苦しみの

呪縛から逃れることができるのです。


極楽浄土へ往ったならば、

先に往生されたみなさんの大好きな、

縁の深いあの人ともこの人とも再会することができます。

みなさんが往生されましたら、

残した人を導くことができます。

みなさんの慕わしいあの人も

極楽から見守ってくださっています。

お導きくださっています。

どうか極楽浄土へ心を向けてください。

あの人は極楽でどう思って

私を見て下さっているのだろう?

心配して下さっているだろうな。

というように思いを寄せていくのです。

極楽に往生されたあの人は

きっと私が念仏のみ教えに入ろうとしていることを

喜んで下さっていることでしょう。

法然上人はこうおっしゃいます。

「生まれがたい人の世に生を受け、

会いがたい阿弥陀様のみ教え、

お念仏のみ教えと出会い、

その教えを信じる心をお越し、

苦しみの世界から極楽浄土へ

往生させていただくことは

悦びの中の悦びであるぞ」

このたび決して当たり前でない

ご縁を結ばせていただいたのだということを

忘れずにいたいものです。

『輪廻と解脱』
花山勝友


        (「念仏と出会うということ」の項終わる)

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