2020年9月14日月曜日

浄土宗のおつとめ㉚(総願偈〈そうがんげ〉)その一

「日常勤行式(にちじょうごんぎょうしき)においては、


ここからが「終章」です。

 

(本文)

 

衆生無辺誓願度(しゅじょうむへんせいがんど)

  

煩悩無辺誓願断(ぼんのうむへんせいがんだん)

 

法門無尽誓願知(ほうもんむじんせいがんち)

 

無上菩提誓願証(むじょうぼだいせいがんしょう)

 

自他法界同利益(じたほうかいどうりやく)

 

共生極楽成佛道(ぐしょうごくらくじょうぶつどう)

 

 

 

(書き下し)

 

衆生(しゅじょう)は無辺(むへん)なれども

 

誓って度せんことを願う

 

煩悩(ぼんのう)無辺(むへん)なれども

 

誓って断ぜんことを願う

 

法門(ほうもん)無尽(むじん)なれども

 

誓って知らんことを願う

 

菩提(ぼだい)は無上(むじょう)なれども

 

誓って証(しょう)せんことを願う

 

自他(じた)法界(ほうかい)

 

利益(りやく)を同じうし

 

共に極楽に生じて仏道を(成じょう)ぜん

 

 

 

(現代語訳)

 

苦しみ迷いの世界に生きる人は

 

数え切れないほどたくさんいるけれど、

 

私は誓ってそれらの人々を覚りに至らせたいと願います。

 

私の煩悩は限りなくありますが、

 

誓っていつか断ち切りたいと願います。

 

仏教の、み教えは限りなくたくさんありますが、

 

誓っていつか学び尽くしたいと願います。

 

覚りの道は遙か遠いけれども、

 

誓っていつか覚りたいと願います。

 

私も他者も同じように、お念仏を称える功徳(くどく)を

 

いただいて、みんな共に極楽浄土へ往生して、

 

仏道を完成させましょう。

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 8月後半のことば 「生まれる前から忘れん坊」   人はこの世に生まれる前から、すでに忘却を背負っているのだと仏教は説きます。それを「隔生即忘(かくしょうそくもう)」といいます。前世でどのような過ちを犯し、どんな願いを立てたのかさえ忘れてしまい、そしてまた同じような失敗を繰り返し...