(原文)
その時、仏、長老舎利弗(ちょうろうしゃりほつ)に
告げたまわく。
これより西方、十万億の仏土を過ぎて世界有り。
名づけて極楽という。
その土に仏まします、阿弥陀と号したてまつる。
いま現に在(ましま)して説法したまう。
(現代語訳)
その時、釈尊は長老の舎利弗(しゃりほつ)に
このようにおっしゃいました。
「ここから西へ十万億もの仏の国を
過ぎたところに一つの世界がある。
その世界を極楽という。
その国に仏がおられて、
その名を阿弥陀とおっしゃいます。
阿弥陀仏は、今現在も極楽におられて
説法されています」
(解説)
釈尊は、たくさんおられるお弟子の中を
代表して、舎利弗尊者(しゃりほつそんじゃ)を
対話の相手として説法を始められました。
遙か西の彼方に極楽浄土という世界が実在し、
そこに阿弥陀仏という仏さまがおられ、
今現在も人々を救うために説法教化
されていることが釈尊によってここに明かされます。
阿弥陀仏は、「過去におられた仏」ではなく
今現在も極楽におられることが、わかります。