(本文)
池の中に蓮華あり。
大きさ車輪のごとし。
青色(しょうしき)には
青光(しょうこう)あり。
黄色(おうしき)には
黄光(おうこう)あり。
赤色(しゃくしき)には
赤光(しゃっこう)あり。
白色(びゃくしき)には
白光(びゃっこう)あり。
微妙香潔(みみょうこうけつ)なり。
舎利弗(しゃりほつ)、極楽国土には、
かくの如きの功徳荘厳(くどくしょうごん)を
成就(じょうじゅ)せり。
(現代語訳)
〈釈尊から舎利弗(しゃりほつ)に向けてのお言葉のつづき〉
「池の中には車輪ほどの大きさの蓮華が生えている。
そして青い花から青い光が、
黄色い花からは黄色い光が、
赤い花からは赤い光が、
白い花からは白い光が放たれていて、
美しく香りも清らかである。
舎利弗(しゃりほつ)よ、
極楽はこのようにすぐれた功徳で
飾られているのである」
(解説)
蓮は泥の中から美しい華を咲かせることから、
濁り乱れた世にありながら、
正しき道を求める修行者に譬えられて
たびたび仏典に登場します。
善導大師は煩悩に苛まれつつも、
極楽浄土を目指す念仏者を白蓮華に譬えおられます。
https://hourinji.blogspot.com/2021/03/blog-post_7.html
極楽では白蓮華だけでなく、
青・黄・赤・白の蓮が、
それぞれの色の光を放って美しく咲き誇っています。
このような素晴らしい情景を思い浮かべて、
極楽を求める心を育てていきたいものです。