4月前半のことば
4月前半のことば
「一切の行は無常なり」
仏教の根本的な教え「諸行無常」。すべてのものは移り変わり、同じ状態で止まるものは何一つないということです。
私たちの生活を振り返ってみましょう。
・子どもが独立して、家族の形態が変わります。
・年を重ねて、自分の老いを実感します。
・時代が移り、世の中の価値観が変わります。
このように、身の回りの環境も自分自身も常に変化します。同じ状態を保つことは不可能です。
鎌倉時代、鴨長明は、『方丈記』で次のように記しました。
「ゆく川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」
川はいつも同じ川に見えます。しかし、流れる水は一瞬一瞬入れ替わっています。人生や社会も、この川の流れと同じです。
私たちは「今の状態が続いてほしい」と望みます。仏教ではこの願いを「執着(しゅうじゃく)」と呼びます。変わらないことを望むと、苦しみが生じます。物事は必ず変わるという事実はなかなか受け入れるのが難しいことです。しかし、ときどき「諸行無常なんだよなあ」と思い出してみましょう。変化は自然なことなのだと自分に言い聞かせて、今この瞬間を大切に生きるのです。