タイトルの「所求(しょぐ)・所帰(しょき)・去行(こぎょう)のうち、
「所帰(しょき)」は
「帰依(きえ)する仏さまはどなたですか?」
ということです。
当然「阿弥陀さま」です。
法然上人の『一紙小消息』には
「諸仏の中に弥陀(みだ)に帰(き)したてまつるは
三念五念にいたるまで、自ら来迎(らいこう)
したもう故なり」と記されています。
星の数ほど、無数におられる仏さまの中で、
なぜ阿弥陀さまに帰依すべきなのでしょうか。
「難しく厳しい修行を成し遂げなければ救わない」という
仏さまであったら極楽へ往生できる人は限られてきます。
仮に救う条件が「東大の入試で満点を取る」
であったら、殆どの人が漏れます。
「ハワイまで泳いで渡る」ことが条件ならば
誰も往生できません。
阿弥陀仏は「学問が苦手でも体力がなくても、
病気でも年老いても、私の名前なら呼べるだろう」と
「阿弥陀仏の名前を呼ぶ」ことを
救いの条件にしてくださいました。
しかも三遍、五遍しか念仏を称えずに臨終を迎えた人でも、
臨終間際にたった一遍しか称えずに
息を引き取った者でも見捨てることはありません。
しかも阿弥陀さま自ら迎えに来て下さるというのです。