この「送仏偈(そうぶつげ)」の前半は、
「仏菩薩をお送りする」ことが説かれています。
後半は「遙か極楽浄土からのお護り」を願います。
どのように護っていただくのかというと、
「同生(どうしょう)がお互い勧め合って、
極楽浄土へ来られるように」 お護りいただくのです。
「同生(どうしょう)」を現代語訳では
「極楽往生を目指す者」と訳しました。
今、たとえば友達十名とお念仏を称えているとしましょう。
みんな「いつか極楽浄土へ往生できますように」と
願って称えています。
ただ、その皆が同時に極楽へ往生することは稀です。
その中の誰かが先に極楽へ往生します。
先に極楽へ往生した誰かが、残った人を導き、
残った人は先に往生した人との再会をも願って
益々お念仏に励みます。
そしてまた、その中の誰かが往生し、
極楽から娑婆(しゃば)に残った人を導き、
残った人は、、、、と続いていきます。
ですから、「同生(どうしょう)」は
「最終的に極楽に往生する仲間」です。
その仲間は家族であったり、友人であったり、
恋人であったり。
念仏を称えずに亡くなった方には、
あなたが回向して、その方も「同生(どうしょう)」に
加わってもらいましょう。
極楽浄土へ行く時期にズレがあっても、
必ず同じ極楽に生まれて逢うことができます。
「一蓮托生(いちれんたくしょう)」
「倶会一処(くえいっしょ)」という教えもすでに
お伝えしました。
https://hourinji.blogspot.com/2020/07/blog-post_15.html
https://hourinji.blogspot.com/2020/08/blog-post_23.html
みんながいつか、この苦しみ多き迷いの世界から
姿を消す日がやって参ります。
その時に往く先を「極楽浄土」にしっかりと定めて、
お念仏を称えて、「この世を生ききる」ことをお勧めします。
「日常勤行式」の項終わる