2021年6月9日水曜日

仏説阿弥陀経②

 『阿弥陀経』には極楽浄土の様子がありありと


描かれています。


ですから、『阿弥陀経』を読むと、


「先に極楽へ往かれたあの人はこんな世界に


おられるのだなあ」と思いを馳せることができます。


『阿弥陀経』の後半は、あらゆるところにおられる


仏さまが、こぞって阿弥陀さまを賞賛し、


念仏者を護ってくださると説かれています。


『阿弥陀経』は、釈尊が「極楽はこのような世界で、


そこに阿弥陀仏という仏がおられ、極楽の人々は


このようなことをされている」


と説かれる形式をとっています。


つまり釈尊が極楽や阿弥陀仏を


紹介してくださっているのです。


お経は通常、お弟子のどなたかが


釈尊に教えを請い、釈尊が語り始める


という形になっているものが多いのですが、


『阿弥陀経』は、誰に請われるわけでもなく、


釈尊が多くのお弟子の前で自ら語り始める、


という非常に珍しい形のお経です。


この形式を「無問自説(むもんじせつ)」といいます。


釈尊自ら「この法を伝えたい!」と思われて、


お弟子の中の長老である舎利弗(しゃりほつ)さまを


名指し、「舎利弗よ」と繰り返し語りかけられるのです。


それでは次回から本文をご紹介してまいります。


12月後半のことば 自分の罪に気づいたら…

 12月後半のことば 「雪のうちに 仏の御名を称うれば 積もれる罪ぞ やがて消えぬる」     法然上人                    しんしんと降る雪は、一粒はか弱くても、積もれば景色を一変させ、道さえ塞いでしまいます。私たちの心に積もる「罪」も、これに似ています。  ...