これから浄土宗の教えの三本柱である
「所求(しょぐ)」
「所帰(しょき)」
「去行(こぎょう)」
についてお伝えします。
はじめに「所求(しょぐ)」とは
私たちが「求めるところ」のことです。
私たちが求めるところは
「極楽浄土(ごくらくじょうど)」です。
次に「所帰(しょき)」とは
「帰依(きえ)する仏」のことです。
帰依する仏は「阿弥陀仏」
そして「去行(こぎょう)」とは
「苦しみから抜け出すための行」のことです。
苦しみから抜け出すための行は
「南無阿弥陀仏のお念仏」です。
今までも申し上げてきましたが、仏
教の目的は「苦からの解脱」です。
この世に生まれてきた者は生まれた瞬間から
間違いなく老いてゆきます。
生きている限りいつかは病にもなります。
そして必ず死が訪れます。
それは自分自身だけではありません。
最愛の人にも、いつか必ず死が訪れ、
お別れをしなくてはなりません。
かと思えば、会いたくもない人と
会わなくてはならないという、
「人間関係の苦しみ」もあります。
また、人生において「裕福になりたい」
「幸せになりたい」と求めても
それが得られないことばかりです。
「生きる」ということは、「思い通りにならない」こと
ばかりと言っても過言ではありません。
このような「思い通りにならない世」に、
生まれては死ぬことを繰り返すことを
「輪廻」といいます。
そこから逃れ出るのが仏教の目的なのです。