『一紙小消息(いっしこしょうそく)』の冒頭は
「いかなる人でも極楽へ往生することができます!」
という内容でした。
そして次に
「極楽浄土へ往生するために外すことができない
三つの方向性」
について申し上げました。
「所求(しょぐ)」「所帰(しょき)」
「去行(こぎょう)」です。
所求(しょぐ)は「求めるところ」、極楽浄土です。
所帰(しょき)は「敬う対象」、阿弥陀さまです。
去行(こぎょう)は「極楽へ行くための行」、お念仏です。
ここまでが明らかになりました。
極めて簡単ですね。
「極楽浄土へ行きたい!」と願って、
「阿弥陀さま、お救い下さい!」と思って
「南無阿弥陀仏!」と称える。
ただそれだけですから、誰でもできます。
しかし残念ながら、それを実行する人が少ない、
という現実があります。
極楽へ往きたいと願って、
阿弥陀さまにすがってお念仏を称えることは
極めて簡単なのに、それを実践する人は極めて少ない。
有り難いことに、中にはお念仏を称えることを
さして不思議とも思わずに、当たり前のこととして
お受け取りになっている方もおられます。