仏教の方向性は「廃悪修善(はいあくしゅぜん)」です。
「悪いことをやめて善いことをしていきましょう」です。
ただ理想がそうであっても、実際には煩悩に苛まれて
悪い行いをしてしまう我々です。
でもそれを開き直って
「どんな悪いことをしてもいいじゃない!」
となると逆を向くことになってしまいます。
「できなくてもやっていこう」という姿勢が必要なのです。
また法然上人はこのようなお言葉も残されています。
「阿弥陀さまはすべての人々を哀れんで、
善人も悪人もすべて救ってくださるけれど、
善人を見ればお喜びになるし、
悪人を見れば悲しまれます。
それは善い土地に善い種をまけば、
善い作物が育つのと同じように、
善の方向に向いて念仏を称えるべきです」
浄土宗もあくまで仏教です。
ですから「悪いことをやめて善いことをしていこう」
という仏教の基本、廃悪修善(はいあくしゅぜん)の方向で
お念仏を称えることが真実の仏教徒である
ということなのです。