2021年5月20日木曜日

仏説阿弥陀経㉑

(本文)


また舎利弗(しゃりほつ)、


かの仏に無量無辺(むりょうむへん)の


声聞弟子(しょうもんでし)あり。


皆、阿羅漢(あらかん)なり。


これ算数(さんじゅ)の


能(よ)く知る所にあらず。


諸もろの菩薩衆(ぼさっしゅ)も、


またかくの如し。


舎利弗(しゃりほつ)、彼の仏の国土には、


かくの如きの功徳荘厳(くどくしょうごん)を


成就(じょうじゅ)せり。




(現代語訳)


〈釈尊から舎利弗(しゃりほつ)に向けてのお言葉のつづき〉


「 また舎利弗(しゃりほつ)よ、


阿弥陀仏には数え切れないほど多くの


声聞(しょうもん)の弟子がおられる。


彼らはみんな阿羅漢(あらかん)の境地に達している。


その人数は数えきることができない。


そして菩薩たちも、同じく数えきることができない。


舎利弗(しゃりほつ)よ、


極楽はこのようにすぐれた功徳で


飾られているのである」


※声聞(しょうもん)

 仏の教えを聞いて、自らの覚りのみを目指して修行する者。


※阿羅漢(あらかん)

 聖者が到達しうる最高位。





(解説)


「朱に交われば赤くなる」というように、


人は関わる相手や環境によって、


良くも悪くもなります。


極楽へ往くと、覚りに至った阿弥陀仏以外に、


極めて覚りに近づいている修行者がたくさんおられます。


私たちの周りにそのような方が、


現在一人でもおられましょうか。


私たちがこの世にいれば、


出会う人すべてが凡夫です。


それが極楽へ参りますと、


出会うすべての方々が覚りに向かう


素晴らしい方々ばかりです。


そんな環境に身を投じれば、私自身もその影響を受けて、


覚りに近づくスピードが増すことでしょう。


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