功祚成満足(くそじょうまんぞく) 
 威曜朗十方(いようろうじっぽう) 
 日月戢重暉(にちがつしゅうじゅうき) 
 天光隠不現(てんこうおんぷげん) 
 (書き下し) 
 功祚満足することを成じて 
威曜十方に朗らかなり  
 日月重暉を戢(おさ)め 
天光も隠れて現ぜず 
 (現代語訳)
 仏の功徳は完成して、その功徳を表す光は 
 あらゆる方向へといきわたります。 
 その光があまりに明るいので、
太陽も月も
そのなりをひそめて、
天界の光さえも
隠れてしまうほどです。 
 世自在王仏(せじざいおうぶつ)は 
 仏としての修行を完全に達成されたので、
 自らはあらゆる苦しみ迷いから解き放たれて
おられます。
 
そして人々を救うためにあらゆるところを照らして
くださいます。 
「自らのために」することを「自利(じり)」といい、 
「他者のために」することを「利他(りた)」といいます。
 その理想の姿が描かれています。