「信じてもなお信ずべきは、必得往生の文なり」
「必得往生(ひっとくおうじょう)」は
善導大師のお言葉です。
「阿弥陀仏は今現在、極楽におられて
仏となっておられる。
阿弥陀仏が建てられた
四十八の本願はすべて成就されたのだ。
だから、私たちが南無阿弥陀仏と
称えれば、必ず往生できるのだ」
というお言葉の最後、
「必ず往生できるのだ」が、
「必得往生(ひっとく往生)」に当たるところです。
法然上人は、
「偏(ひとえに)善導一師(ぜんどういっし)による」
とおっしゃっています。
お釈迦さまが説かれた、『浄土三部経』を
善導大師の目線を通して理解するのが、
浄土宗の教えです。
『一紙小消息(いっしこしょうそく)』の
最後には
「悦ぶべし」「報ずべし」「頼むべし」「信ずべし」
という四つの「べし」で締めくくられています。
本願に遭えたことを「悦ぶべし」
仏さまに「報ずべし」
本願を「頼むべし」
善導大師のお言葉を「信ずべし」です。
これが結論なのです。
(一紙小消息の項おわる)